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HPをご覧のみなさまへ
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電話での診療相談・オンライン治療は行っておりません。
ご理解とご了承をお願いいたします。
(よくある質問は当院ホームページ「Q&A」をご覧ください。)
分類
カメレオンは、爬虫綱 Reptilia-有鱗目 Squamata に属する カメレオン科 Chamaeleonidae のことです。
カメレオン科は 9~10属におよそ 200種が属しています。
トカゲの仲間に含まれている属ですが、特異な体質のため独自のものとされています。
地中海、アフリカ大陸、マダガスカル、南西アジアからインド、スリランカにかけて生息しています。
特徴・生態
外気温の影響を受ける変温動物です。
通常活動する際に日光や気温によって体温を上げなければなりません。
生息域は高山などの気温変化の激しい場所に住んでいるため、ある程度の気温変化に対応できます。
独特な指の構造を持ち、前後肢とも二又に指が分かれており、樹上生活において枝を掴むことに適しています。
視力がよく、視野は360度、瞼は円錐状の構造になっていることが特徴です。
五感のうち、視覚に頼っているため、口にするもの(エサ、水)は動きがないと基本的に反応しません。
また全長の2倍以上伸縮する舌で獲物を捕まえます。
環境ストレスや威嚇時に体色を変化させます。
カメレオンの特徴的なカクカクとした動きは風による樹上の葉の動きを擬態しています。
自然界では体色の変化や動きにより外敵より身を隠します。
生後1~2年で性成熟を迎えます。
繁殖特性
・ジャクソンカメレオン
1~3月に発情を迎え、その後出産します。
性成熟期は9~10ヶ月で産卵数は約15~40頭(2回/年)出産します。
・エボシカメレオン
性成熟期は5~6ヶ月で産卵数は約20~80頭/回、産卵します。
・パンサーカメレオン
性成熟期は6ヶ月頃で産卵数は約10~46頭/回、産卵します。
生理学的特徴
ジャクソンカメレオン | |
---|---|
体長 | 16~35cm |
発情周期 | 季節性 |
繁殖形態 | 胎生 | エボシカメレオン |
体長 | 最大60cm |
発情周期 | 周年 |
繁殖形態 | 卵生 |
パンサーカメレオン | |
体長 | 40~52cm |
発情周期 | 季節性 |
繁殖形態 | 卵生 |
健康管理
ご家庭で行う健康管理
☑体重管理・食欲のチェックしましょう
フードはバランスのとれた餌を用意し、与える量を管理して日頃から食欲があるかチェックをしましょう。
☑環境管理をしましょう
温度や湿度を管理し、日光浴やホットスポットを用意するなどゲージ環境を整えて健康管理をしていきましょう。
☑動物病院で健康診断を行いましょう
病院での健康診断を行い健康状態を知ることで、普段の健康管理につなげていきましょう。
平均寿命
カメレオンの平均寿命 | |
---|---|
ジャクソンカメレオン | 平均8~10年 |
エボシカメレオン | 平均5~8年 |
パンサーカメレオン | 平均2~5年 |
飼育環境
飼育ケージ
樹上生活を営むため、高低差があり、通気性が良く、高さのあるケージが必要です。 普段は見降ろされることの少ない樹上生活です。
メッシュケージ、鳥類用ケージなどがあります。
人の目線より低い位置ではストレスを感じてしまうため、ケージは高い位置に設置する必要があります。
ケージ内に必要なもの
キッチンペーパーやペットシーツは衛生管理しやすいですが、どの床材も誤飲には注意が必要です。
温度はヒーターやエアコン、保温球やサーモスタットなどを用いて、ケージ内に温度の勾配を作ります。
自身の活動に合わせて場所を移動して体温を調節させます。
適温は種類によって異なりますが温度は25℃程度に設定します。
※ホットスポットは、30℃程度に調整します。
湿度は通気性を保つことは重要ですが、乾燥させすぎると体調を崩し脱皮不全になってしまいます。
霧吹きの階数を調整し、湿度を適切に保ちます。
また観葉植物は身を隠したり士度の調整をするのに役立ちます。
そのため、紫外線ライトを設置してください。ライトとカメレオンの距離が近いとやけどや眼球障害が起こる恐れがあるため、カバーを付けたり15㎝以上離す必要性があります。
霧吹きで葉や枝に水滴をつけたり、スポイトでカメレオンの顔の前に水滴をポタポタと落として与えてください。
また、ドリップ装置を用意し持続的に水を葉などに滴下する方法や、水を入れた容器の中にエアーポンプを入れて波を作る方法があります。
フード(エサ)
視力への依存が高いため、食餌は生きているものにしか反応しません。
コオロギやミルワーム、デュビア等の生餌が必要になります。
与える量は腹八分目を目安にします。
加減が難しいですが、あまり太らせてしまうと成長が鈍り、体調不良を起こすこともあるので、適度な量の給餌を心がけます。
なお、容体を毎日にし、生態は2~3日に1回の頻度で行ってください。
健康管理及び・治療の紹介
当院では、カメレオンの健康診断として、
・全身状態を確認するための「視診」
を主に行っています。
当院で治療件数が多い症状・疾患は、
・脱皮不全
・マウスロット
・眼球障害
・くる病
です。
※詳しくは「症例と治療例の一覧」をご覧ください。