フェレットの皮膚腫瘍 その2(皮膚組織球種)
フェレットの皮膚に生じる腫瘍、その第2弾は皮膚組織球種です。
フェレットの蓮太君(4歳、♂)は、耳の後ろ側に腫瘤が出来たとのことで来院されました。
丁度右側の耳の裏側あたりに血豆のような色調の腫瘤が認められます。
本人は患部を気にしているようで肢で引掻いたりして、度々の出血、かさぶたが形成されています。
早速、細胞診を実施してみました。
拡大写真です。
ヒキガエルの卵の様に丸く、青く染まった細胞が多数認められました。
結果を検査センターに送り、その結果は皮膚型組織球種とのことでした。
組織球種は良性腫瘍で犬では日常的に認められますが、フェレットではあまり報告例はないらしく珍しい症例です。
犬の組織球種の場合、何もせずほっておいても数か月で消失するケースもあります。
疑わしきは切除したいというのが本心ですが、飼主様のご意向も尊重して経過観察です。
フェレットの組織球種が今後どんな推移を示すか、興味深いところです。