愛玩鳥、とりわけインコのの嘴は伸びることも多く、適切な長さにそろえておく必要があります。

嘴が過長症になりますと、てこの原理で嘴の付け根に強い力が加わり嘴を割ってしまったり、欠損することもあります。

今回ご紹介しますのは、13歳になるオカメインコ君です。

嘴の過長症が進行して、どうやら下顎の嘴が強い力で咬んだ際に割れてしまった(骨折)症例です。

上の写真のように上顎嘴がかなり伸びています。

下顎の嘴もかなり伸びていましたのでカットしました。

その直後の写真です。

よく下顎嘴(黄色丸と黄色矢印)を診ますと中央から骨折しており、出血を伴っています。

この状態では、餌を満足に食べることは難しいと思われます。

下顎嘴を固定するための処置を実施することとしました。

まず下顎嘴を鉗子で固定します。

注射針で嘴の側面に孔をあけ、貫通させます。

注射針内にステンレスワイヤーを挿入します。

このステンレスワイヤーを残して、注射針を抜去します。

最後に残ったステンレスワイヤーで下顎嘴を締結します。

締結を確認後、ステンレスワイヤーをカットして終了です。

暫くはこの状態で食餌をとってもらいます。

下顎嘴が癒合したところでステンレスワイヤーは外します。

嘴が伸びすぎたら、なるべく早めにカットをするよう習慣づけていただきたく思います。

嘴が割れてしまって、餌が食べれないオカメインコの辛さが理解できる方は
 

 
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