鳥の骨折は、その骨折パターンが品種ごとに様々です。

先日はサザナミインコの骨折についてコメントさせて頂きました。

今回は、文鳥のハクちゃん(恐らく雌、6か月齢)が立てなくなったとのことで来院されました。

歩行を確認しますと左肢をかばって拳上しています。

早速、レントゲン撮影を実施しました。

ちょっと見ずらいかもしれませんが、黄色丸で囲んだ箇所(脛骨)が骨折しています。

さらに患部を拡大します。

骨髄に注射針を骨髄ピンの代わりに入れて固定できると良いのですが、飼主様の意向もあり、骨折部をギブスの外固定ですることとしました。

折れている脛骨をまっすぐに牽引して骨折端を整復します。

この手技が本人にとって一番痛く、術者にとっても指先の感覚で整復しますので難しいところです。

骨折の整復がある程度決まったところで、外固定のために外副子を当ててテーピングします。

このような形で外固定は終了です。

セキセイインコや文鳥位のサイズですと4週間ほどあれば、外固定で骨折端は癒合します。

問題はこの後、おとなしくケージ内で最低3週間ほど生活ができるかという点です。

肢に負担をかけないように止まり木を外します。

平床にすると、それはそれで鳥にとっては、ストレスになると思いますが止むを得ません。

ハクちゃん、骨が癒合するまで頑張っていきましょう。

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