パンサーカメレオンの口腔内膿瘍
爬虫類は生餌を給餌する上で、活動的な生餌であれば口腔内で暴れたりして受傷するケースが多いです。
これを一般にマウスロットと呼びます。
ただカメレオンも個体のキャラクターによっては、攻撃的な個体では他のカメレオンと激しい喧嘩をする場合があります。
本日ご紹介しますのは、パンサーカメレオンのさくらんぼ君(年齢不明、雄)です。
はるばる静岡からお越しいただきました。
パンサーカメレオンは色んなカラーバリエーションがあります。
さくらんぼ君はアンビローブという赤系の発色が強いカラフルな系統です。
右側の唇の内側が腫れて、餌の捕食がしにくいようです。
口唇をめくってみますと、下写真の様に膿が溜まっていました(黄色丸)。
黄色矢印は口唇をめくった時に飛んだ膿です。
黄緑矢印は上口唇部が受傷したときにでき痂皮(かさぶた)のようです。
飼い主様によるともう一匹飼われれているカメレオン君と喧嘩をしたようです。
きっとその時に口唇を酷く咬まれた模様です。
膿を綺麗に取って、抗生剤を投薬します。
幸い、受傷部は口唇内側に留まり、歯肉・歯根部のダメージはありませんでした。
しばらくは、右側での採食は不自由されると思います。
カメレオンはどちらかというと静的なイメージが自分はあったのですが、雄同士では熾烈な喧嘩にまで発展する場合があるようです。
下写真は飼主様のお姉ちゃんとのツーショットです。
じつは飼主さんのお姉ちゃんも当院HP2度目の登場です。
先回はパンサーカメレオンのアオ君の骨代謝障害で出演いただきました。
早く、さくらんぼ君、良くなって下さいね!
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