こんにちは 院長の伊藤です。

爬虫類の診療で最近、依頼されることが増えてるのが嘴の研磨処置です。

アカミミガメのデカちゃん(雌、30歳)は嘴がかなり伸びて食欲不振になっているとのことで来院されました。

30歳という年齢は当院の水棲カメ部門で堂々の長寿第1位です。

私を除く、他のスタッフの誰よりも年長ということですね。

体全体から醸し出される風格が感じられます。

嘴が過長している部分を下写真黄色丸で囲みます。

加えて伸びすぎた嘴をどこかに引っ掛けて出血が認められます(下写真草色丸)。

そこで、以前ビルマオオアタマガメの頭部鱗・研磨処置で活躍したマイクロエンジンの登場です。

詳細はこちらをご覧ください。

若いアカミミガメですと頭部を固定するのに暴れて大変なのですが、さすがデカちゃんは余裕でラウンドバーの回転にも動じることなく我慢してくれています。

上下の嘴の可動域を考慮して、しっかり嘴を開口して餌を把持できる最低ラインまで研磨していきます。

おそらくデカちゃんはこの嘴に至るまで長い年月をかけてきているはずです。

いきなり嘴を短く詰めてしまうと逆に拒食になる可能性も十分あります。

そこで、まず第一段階の研磨処置としてはこのあたり(下写真)で終了させて頂きました。

どうしょうか。

随分口周りがスッキリしたと思います。

加えて爪も伸びてますので、爪切りもしました。

犬猫用の爪切りを使用すると1発で切れなくなります。

工具のニッパーを使用します。

デカちゃん、お疲れ様でした!

それでは最後に嘴研磨のBefore

After!

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