こんにちは 院長の伊藤です。

いよいよ年の瀬も近づいてきましたね。

当院では、ホームページのコンテンツのリニューアルの追い込みに入っています。

今月中には何とか新しい内容を載せられるように頑張っています。

さて、本日ご紹介しますのは鳥の嘴が破損し、その修復処置です。

嘴も付け根から剥がれ落ちるような障害ですと修復は困難を極めます。

付け根まで至らない場合は、時間はかかりますが少しずつ嘴が伸びていくケースもあります。

ウロコインコのぼんじり君は嘴を引っ掛けて折れてしまったとのことで来院されました。

下写真のぼんじり君の嘴(黄色丸)が折れて欠損しているのがお分かり頂けると思います。

恐らく時間をかけて嘴は再生していくと思われますが、このままでは餌をついばむことが出来ません。

幸いなことに飼主様が折れた嘴を持参されていたので、それを接着させることにしました。

下写真の黄色矢印の部位(欠損下嘴の断端)は出血の跡があり、血餅で患部が被覆されています。

瞬間接着剤を断端部に塗布します。

この時、付け過ぎると舌や口腔内に流れ込みますから慎重に処置します。

次に折れた嘴を圧着させます。

下写真赤矢印が折れた嘴で、黄色矢印が接着ラインです。

次に折れた嘴のラインに沿って瞬間接着剤をコーティングします。

瞬間接着剤が完全に固まったのを確認してから、歯科用のセメント剤をコーティングします。

下写真の黄色矢印がセメント剤です。

ぼんじり君は治療に非常に好意的でしたので、それほど苦労せずに処置を終えることが出来ました。

この嘴処置の後、採食活動は問題なく出来ていたそうですが、2週間後に接着していた嘴は脱落しました。

嘴の断端から新生の嘴が伸び始めていたため脱落したものです。

この嘴処置を何度か繰り返して、嘴再生を確認して行きます。

ぼんじり君、お疲れ様でした。

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