本日ご紹介しますのはオカメインコの きゅうちゃんです。

きゅうちゃんは3年前からくしゃみを主徴とした上部気道炎・洞炎に罹っており、不定期に再発を繰り返しています。

E.coli, Haelomophilus, Pasteurellaといった細菌や Aspergillis, Candida, Cryptococcus等の真菌、あるいはポックスウィルスやパラミクソウィルス等が原因で上部気道炎(鼻眼結膜炎、副鼻腔炎、喉頭気管炎、気管支炎)が発症します。

きゅうちゃんの場合は下写真(青丸)の様に鼻がまず詰まってしまい、鼻呼吸が辛くなります。

鼻炎に始まる鼻水、くしゃみで鼻腔内が閉塞します。

鳥は一般に鼻呼吸なんですが、鼻が詰まると開口呼吸が始まります。

この段階で治療を始めておかないと重症・慢性化することが多いです。

特にこの上部気道炎の中でも一旦、発症すると治りにくい疾患が洞炎(副鼻腔炎)です。

洞炎とは、副鼻腔とよばれる鼻よりも奥に存在する空間の炎症を指していいます。

人で蓄膿症と呼ばれる疾患とほぼ同じと思って下さい。

副鼻腔は複雑な形状をしており、この内部で常在化してしまった病原体を叩くのは大変です。

副鼻腔内に炎症性滲出液や黄色の硬結した膿が充満して顔面が腫脹したり、場合によっては眼球が突出してしまう事もあります。

きゅうちゃんは洞炎に以前から罹患していますが、飼主様が熱心に治療にあたられていますので、重症化することなく現在に至っています。

加えて眼窩下洞の炎症が背景となって、左眼が角結膜炎にもなっています。

長らく点眼薬や内服薬の治療を進めさせていただいてます。

それでも最近の気象業況も加わって、季節の変わり目となると洞炎の再発が起こります。

洞炎の完治に向け、飼主様共々頑張っていきたいと思います。

昨日、雨上がりに病院の待合室から綺麗な虹がでましたので一緒に載せます!

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