こんにちは 院長の伊藤です!

本日ご紹介しますのはフェレットの腫瘍です。

過去にもフェレットの皮膚の腫瘍をご紹介してきました。

その中で一般診療で遭遇することの多い毛芽腫をレーザーメスで切除した症例をご報告させて頂きます。

フェレットのシルク君(去勢済、6歳)は左肘に腫瘤が出来て、次第に大きくなってきたとのことで来院されました。

下写真の黄色丸がその腫瘤です。

床面との干渉で絶えず患部の皮膚が、擦過傷で痂皮(かさぶた)が出来てははずれを繰り返し、ジュクジュクになっています。

細胞診を実施したところ、毛芽腫であることが判明しました。

毛芽腫は良性の皮膚に生じる腫瘍です。

以前にフェレットの皮膚腫瘍 その3(毛芽腫)で詳細を説明させて頂きました。

興味のある方はこちらをクリックお願いします。

シルク君の場合は、毛芽腫の発生部位が問題で、飼主様の希望もあり、外科的に切除することとなりました。

なるべく皮膚にダメージを与えず、極力最小の皮膚切除で留めて、患部綺麗に治すためにレーザーメスを使用することにしました。

下写真がそのレーザーメスです。

コンパクトですが、最高出力15Wまで可能なレーザーメスです。

シルク君に全身麻酔を施します。

患部の周辺を剃毛・消毒しました。

毛芽腫がキノコのようですね。

レーザーで眼を障害しないよう専用のゴーグルを装着します。

切除跡は若干炭化がありますが、出血は最少に抑えられたようです。

最後に患部を縫合します。

手術は10分ほどで終了しました。

切除した毛芽腫です。

まだ完全に覚醒しきっていないシルク君です。

これまでにも犬についてアルゴンプラズマ半導体レーザーの試用レポートもさせて頂きましたが、患部の止血がシャープで綺麗に仕上がる感じがしました。

シルク君、お疲れ様でした!

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