パンサーカメレオンの眼病(その2)
カメレオンの眼病は日常的によく遭遇します。
以前、カメレオンの眼病で目の構造についてコメントさせて頂きました。
カメレオンの眼球は、強靭な円錐状のまぶたに保護されています。
眼病になりますとこのまぶたが眼球を覆いますので、眼球を露出して眼球の詳細をチェックすることが困難となります。
今回、ご紹介するパンサーカメレオン、”ピカソ・アンビローブ”のラスタ君です。
パンサーカメレオンにはマダガスカル北部の沿岸部に生息する種類です。
特に雄は体色のバリエーションが豊富で、マダガスカルの地域個体群によってその体色の変異が大きく異なることから、その体色を地域の名をつけて呼んでいます。
ラスタ君はピカソと呼ばれる赤系の発色が強いカラフルな個体です。
両眼が開かなくなったとのことで来院されました。
以前、ご紹介したパンサーカメレオンの個体に比べて、まぶたの腫脹はありませんが、早期発見早期治療がエキゾチックアニマルの鉄則です。
まずは眼球洗浄を行います。
ついで点眼処置です。
綿棒でやさしくまぶたを開けつつ、両眼に点眼処置を実施します。
上の写真のように右眼が少し開き始めました。
パンサーカメレオンは極彩色が個体ごとに特徴があり、とても個性的です。
ついつい、このカラーに目を奪われて治療を忘れてしまいました。
ラスタ君、早く治してパッチリした眼を見せて下さいね!