こんにちはnote
獣医師の加藤です

最近特に寒さが厳しく、

みなさんは風邪などひいていませんか?

しっかり休養をとって、この冬を乗り切りたいものです。

さて、今回は『外耳炎』について

お話しさせていただきます。

外耳炎といえば、夏に多いイメージがあると思いますが、

意外に冬場にもみられます。

冬の室内は暖房が効いていますし、

ワンちゃんがストーブの前を陣取る話をよく聞きます。

また、炬燵の中にずっと潜っているワンちゃんもいるそうです。

上記の環境にいますと、

耳の中が蒸れて細菌(24時間で100万倍に増えます)が増殖しやすくなります。

upwardright 当院で外耳炎の治療をしたワンちゃんです。

耳道内の皮膚が肥厚し、化膿していますね。

とても痛々しい状態です。

一口に外耳炎といっても様々な原因、素因、持続してしまう要因があります。

原因として多いのは、

犬アトピー性皮膚炎、食物アレルギー、本態性脂漏症などです。
(本態性脂漏症とは、先天性に皮膚の油分を分泌する腺に異常が起き、皮脂が過剰に出ている状態のことです)

素因として多いのは、狭い耳道、耳毛、内分泌疾患、気候(高温多湿)、

過剰な水分(シャンンプーや水泳)、耳道内の腫瘍などです。

持続してしまう要因として、

慢性外耳炎により耳道内の皮膚が肥厚し、

脂腺(脂肪を分泌する腺)や耳垢腺(耳道内の汗腺)が拡張および過形成といった構造変化がおき、

それに伴う細菌、マラセチア(酵母菌の一種)の増殖といった環境変化がおきます。

また、中耳炎を併発すると外耳炎が長引きます。

以上のように、

外耳炎には様々な要因が絡んで発症することがお分かりでしょうか。

もともと、日本の気候は高温多湿であるため、

飼育されている犬種のほとんどが外耳炎を発症する可能性があります。

そのため、

当院では、すべてのワンちゃんに対して

定期的な(月1回)お耳掃除を勧めています。

happy01 ドゥちゃんもお耳掃除中

外耳炎を発症しますと、

痒み、痛み、違和感などワンちゃんにとってつらい状況になります。

また、痛みがあればお耳掃除が苦痛になり、

病院嫌いになってしまうワンちゃんもいます。

そうならないためにも、

普段からお耳掃除や病院、スタッフにも慣れてもらい

もし外耳炎になっても、治療が嫌いなものにならないようにしたいですねsign01

 

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