こんにちは、新米獣医の苅谷です。

野球もシーズンが終わりに近づき、日本のプロ野球はクライマックシリーズが始まり、メジャーリーグではポストシーズンのリーグ優勝をかけて戦っていますね。

この時期が近づくと今年もあと3ヶ月くらいかと時の流れの早さを感じます。

さて、本日は下痢、お腹の調子がお腹が調子が悪くなった時のことを数回に分けてお話します。

下痢には糞便中の水分の含有量により軟便、泥状便、水様便に分けられます。

また、便の状態や症状によって病変部が小腸、大腸のどこにあるかが以下のように分けることができます。

※しぶりとは、排便しようと力むものの、便が出ない、または少量でる状態のこと

ここで小腸と大腸の大まかな役割について少し説明します。

まず口から食べた食物は食道、胃、小腸(十二指腸、回腸、空腸)、大腸(結腸、盲腸、直腸)の順に肛門まで流れていきます。

この中で小腸は食物の消化とその中の栄養の吸収を行い、大腸では食物中の水分やミネラルを吸収します。

小腸は栄養の吸収するという重要な役割をになっている為、消化管(食道~大腸)の中で一番の長さを誇ります。

この役割があるので、小腸に問題があると栄養吸収が上手くいかず、痩せ細くなり、大腸に問題があると便の回数が増えてやたらとトイレに行く回数が増えたなと感じるようになります。

さて、病変部がどの辺りかおおまかに判別したあと、その原因について考えていきます。

一番初めは食物が直接原因にある場合です。

食餌の突然の変更、消化できない成分を含む食餌(乳糖、ショ糖、繊維質など)といったことが挙げられます。

これは何故かというと・・・

通常、お腹の中の腸内細菌はただそこにいるだけではなく、消化管内に入ってきた食物の消化に補助的な作用をして腸からの栄養の吸収をサポートしてくれています。

この腸内細菌は食物の消化が円滑に進むようにいつも食べている食餌の内容に合わせて消化を最大効率で行えるように最適なバランスをとっています。

その中にいつもとは違うものが入ってくると消化の効率は低下し、吸収が上手くいかなくなるため、お腹がゆるくなるということになります。

海外旅行に行って、現地の食べ物を食べてお腹を下してしまった・・・というのはこれに当てはまりますね。

僕も過去に海外に行き、その時に一度この状態になりました。

旅行先でお腹が緩くなると大変ですねcoldsweats01

次のアレルギー反応はアレルゲン(小麦、卵、大豆など)の摂取により、体が自分に害のある物質‐異物として認識して、お腹を緩くしてしまう場合になります。

中毒に関しては以前お話した中毒植物の摂取に薬物反応による食中毒や除草剤といったものによる諸臓器の炎症による全身症状の一部として出てくるもののことです。

消化器の機能不全以降については少し長くなりそうですので、次回にお話します。

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