新米獣医師のつぶやき 4
皆さん、ワンちゃんやネコちゃんの爪切りや耳掃除お家で出来ますか?
よく患者様に 「先生みたいに上手くできない」 と言われますが・・・
実は私も実家の犬には爪切りさえできません。
爪切りを用意した段階で警戒され
切ろうとした時には動きまくられ
1本でも切った暁には逃げ回ります
そんな実家の犬も病院では大人しく爪を切られてます
病院パワーは侮れないですね
あ、せっかくなのでご紹介、実家の村田リリー(13) 女の子のポメラニアンです
毛色はオレンジセーブルーですが、だいぶ白髪が多くて、ぱっとみ解らないですね
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突然ですが、エコー(超音波)検査ってご存知ですか?
エコー検査と言えば人では、妊娠診断・乳癌の検査などでなじみ深いですよね。
ワンちゃんやネコちゃんでも同様に内蔵の検査に用いられます。
最近病院でエコー検査をする機会が多いので、
簡単にエコー検査の仕組みでもご紹介したいと思います。
エコー検査は、図に描いたようなプローブというものを体に当てて行います。
このプローブからは超音波が出ています。
超音波は音の一種ですので、物にぶつかると
やまびこのようにプローブに戻ってきます。
そしてこの戻ってきた超音波をコンピュータが解析して
下の図のように画像化します。
ボールはプローブから少し離れた場所にあるので
画像の下の方に描写されます。
基本的に反射があった場所(ボール)は白く
無い場所は黒く表示されます。
これがエコー検査の簡単な原理です。
ちなみに超音波は体に害を及ぼさないので
レントゲンやCTに比べ、エコー検査はとても安全な検査法になります。
さて、では実際の体だとどんな感じになるのか、膀胱を例に見てみます。
膀胱の中は液体なので、反射が少ないので黒く
膀胱の壁は柔らかい物質なので、やや白く描写されます。
続いて膀胱結石の場合です
膀胱は先ほどと同様に写りますが
結石は硬い物質であるのでとても白く描写されます。
続いて膀胱に炎症がある場合
膀胱に炎症が起きると、膀胱の壁が厚くなります。
なのでさきほど説明した膀胱の壁が、やや白い厚い層として写されます。
これは胃や子宮などで炎症が起きたときも同様に描写されます。
実際のエコーの写真は複雑でもっと見にくいですが
基本はこういう風に写っています。
もし今後エコー検査を受けられる機会がありましたら
これらの図を思い出して見て頂けると幸いです。