新米獣医師のつぶやき 3
皆さん花粉症は大丈夫ですか?
私はスギにもヒノキにもアレルギーがあるので、
五月初旬くらいまで辛い日々が続きます
早く花粉終わらないかな~と思いつつ、梅雨もやだな~とか、
我侭なことばかり考える毎日です笑
そういえば私、花粉症と言いつつまだアレルギー検査をしたことがなかったので、
先日、花粉やら動物やら色々とアレルギー検査をしてみました
最近の検査は安いですね。12項目分の値段で33項目検査できるとかなんとか
結果が待ち遠しいですが、犬・猫にアレルギーが出たりしないかと
ドキドキしてるところもあります。
関係ないですけど、アレルギー検査って採血が必要になってきます。
患者様にはいつも「痛くないからね」とか言ってますが、
やっぱり注射はちょっと痛いですね
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勤め始めて三週間、様々な症例に出会ってきました
子宮広間膜腫瘍、門脈体循環シャント、膿胸、椎間板ヘルニア、精巣腫瘍、乳腺腫瘍、白内障、アナフィラキシーショック、形質細胞腫、乳歯遺残・・・etc
全ての症例から色々なことを学ばせて頂きました。
今日は中でも印象に残る「門脈体循環シャント」についてお話でもさせて頂きます。
そもそも門脈体循環シャントって何?というお話ですが、図を使って説明させていただきます。
食べたご飯は栄養として腸で吸収されますが、その時同時にアンモニアなどの毒素も体内へ吸収されます。
吸収された栄養や毒素はまず始めに門脈を通り肝臓へ向い、毒は肝臓で解毒されたのち大静脈を通り全身へと向います。
つまり、健康な動物では腸で吸収された毒素は肝臓で解毒され、全身を循環することはありません。
しかし、門脈体循環シャントの動物では、門脈と静脈の間に異常な血管が形成されています。
これにより、腸から吸収された毒素が肝臓で解毒されないまま、体を循環することになってしまいます。
この毒素が原因で神経症状や尿石症、また肝臓への血流が減ることにより肝臓が傷害され、
最悪の場合には死に至ることもある怖い病気です。
ですが外科手術により治療することのできる病気でもあるので、
もし病気がわかった場合には早めに手術されることをお薦めいたします。
さて、この門脈体循環シャントの患者様ですが、主訴は排尿困難ということでご来院されました。
この病気の主訴として多いのは、発育障害や行動異常などが一般的であり、排尿困難というのはマイナーな症状に分類されます。
そんなわけで最初は全くこの病気を疑ってはいなかったのですが、膀胱から尿を抜いてみると、この病気に典型的な尿結石が認められました。
それからはこの病気を疑い血液検査をしてみると、この病気が示唆される結果が多数認められした。
徒然と書いてきましたが言いたいことは、「最初の主訴からだけでは容易に疾病を想像できない臨床の場の難しさ」、ということです。