新米獣医師のつぶやき 5
今日は、獣医の村田です
皆さんはGW如何過ごされましたか?
私はちょっと名駅まで買い物に行ったくらいで
あとは仕事と家でダラダラしてました笑
そんなGWも終わり、もう五月の中旬ですね。
もうそろそろ紫陽花が咲き始める頃でしょうか?
小雨の降る中、花めぐり散歩でもしたいものですね
ところで、春の健康診断で患者様に血液検査を受けて頂いていますが
血液検査ってアルブミンとかASTとかBUNとか、難しい単語が多いですよね。
今日はそんなややこしい血液検査について解説したいと思います!!
ではまず初めにタンパク質から。
◆総タンパク質(Total-protein:TP)
血液中の全タンパク質のことで、主に肝臓や腎臓の機能、栄養状態を表します。
低下:肝疾患、腎疾患、栄養不良
タンパク質が栄養状態を表すというのはなんとなく解ると思いますが
なぜ肝臓や腎臓の機能も表せるのでしょうか?
動物はタンパク質をそのまま吸収できません。
タンパク質は胃や腸で一旦アミノ酸まで分解され、アミノ酸は腸で吸収されます。
吸収されたアミノ酸は、主に肝臓で再びタンパク質へと合成されます。
体内でアミノ酸からのタンパク質再合成が出来なくなってしまい
タンパク質が減ってしまうというわけなんです。
腎臓が傷害されると、この濾過がうまくできなくなり、
不要物だけでなく栄養素であるタンパク質も濾過してしまいます。
その結果、血液中からタンパク質が漏出してしまうというわけです。
肝臓で作られる血清タンパク質の一種で、肝臓の機能や栄養状態を表します。
低下:肝疾患、腎疾患、栄養不良
増加:脱水
なので、先ほどの総タンパク質と同様に肝疾患や腎疾患で低下してしまいます。
脱水の際に増加するのは、血液が濃縮されるためです。
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A/G比(Albumin/globlin:アルブミン/グロブリン比)
血清タンパク質のアルブミンとグロブリンの比を表します。
グロブリンには抗体などのタンパク質が含まれます。
低下:グロブリンの増加による―感染症、慢性炎症、
アルブミンの低下による―肝疾患、ネフローゼ症候群(腎疾患)
ではグロブリンとは何か?ということですが、大雑把に言うと抗体を表します。
抗体は病原体を倒すために作られます。
つまりA/G比が低下しているときは、感染症などで病原体と戦うために
抗体が増加している状態を表しています。
また、アルブミンが低下した時もA/G比が低下します。
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長くなってしまいましたので、今日はこの辺で
次回もまた血液検査の項目について解説したいと思います。