獣医師竹内の小話 ・鳥の換羽
こんにちは、獣医師の竹内です。
今回は鳥の換羽についてお話します。
鳥の体は一部を除いて羽毛で覆われています。羽毛は年に数回、新しく生え変わります。羽の生え変わりのことを換羽(かんう・とや)、新しい羽を新生羽といいます。
我が家の白文鳥 つくねちゃんの換羽の様子をご紹介したいと思います。
普段の羽毛の様子です。全体的に毛並みはツヤツヤしています。
下の写真は、顔周りの羽が生え変わっている時の様子です。顔周りにツンツンとした新しい羽が生えてきています。
拡大すると以下のようになります。
ツンツンと尖った羽が生えており、これを筆毛(ひつもう)といいます。
次に、翼の換羽の様子です。
換羽時になると、根元がピンクの新しい羽が生えてきます。
拡大すると、以下のようになります。
これは、雨覆(あまおおい)という部分の羽が生え変わっています。
換羽が終わると、以下のように根元が白い羽になります。
羽はタンパク質でできています。換羽中はタンパク質の要求量が増え、体重減少や嘔吐などといった体調不良が生じやすくなります。なので、換羽中は食餌をしっかり与えてあげてください。
また、身体が冷えると消化管の動きが低下したり、体調を崩しやすくなるため、身体を冷やさないことも大切です。
鳥は体調不良を隠す性質があり、異変に気付いた時には既に手遅れとなることもあります。そのため、換羽中に限らず、少しでも体調の異常を感じた際はすぐに病院を受診して頂きますようお願いします。
上図は怒った文鳥の写真です。換羽中は怒りっぽくなったり攻撃的になる子もいます。我が家の文鳥も、換羽中はイライラしてよく八つ当たりをしてきますが、換羽が終わると落ち着きます。換羽は体力を消耗するため大変なイベントですので、飼い主の皆様は優しく見守ってあげてくださいね。
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