獣医師竹内の小話 文鳥の皮膚疾患(ハバキ)
こんにちは、獣医師の竹内です。
最近肌寒い日が続いており、寒さに弱い鳥たちにとって厳しい季節になりました。
鳥の飼い主の皆さんは、飼育環境の温度が低くなりすぎないように
気を付けてあげてください。
具体的には、鳥の状態にもよりますが、成鳥でおよそ25度程度を
保つようにするといいかと思います(1歳未満の幼鳥は26度を
切らさないようにしてください)。
また、体調が悪い鳥は30度に温めたうえで早急にご来院をお願いします。
本日は、文鳥の足の皮膚疾患であるハバキを紹介したいと思います。
文鳥のロコちゃんは、足の皮膚がボロボロだとのことで来院されました。
ロコちゃんの足の皮膚の表面にはかたくなった皮膚が付着しています。これをハバキといいます。
上図は、健康な文鳥の足の写真です。
ロコちゃんでみられたようなハバキは認められず、皮膚は均一です。
ハバキは、足の皮膚の角化が亢進した状態です。
フィンチ類である文鳥やカナリアで主にみられます。
原因は栄養面の問題、特にビタミンAの欠乏や
老化などが疑われており、発症すると
改善するのは難しいといわれています。
ロコちゃんには、ビタミン剤を10日間試してもらいました。
10日後のロコちゃんの足の様子です。
少しハバキが改善されました。
ロコちゃんは、足の様子を数か月おきに経過観察する
ことになりました。
ハバキは放置しておくと、足を締め付けて
血行障害が起こることもあるようです。
似たような症状がある場合は、ぜひ一度病院の受診をお願いいたします。
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