捕獲大作戦 in 東浦
先日、当院がテナントとして入っているイオンモール構内で捕り物がありました。
今回はその報告をさせていただきます。
当時はたまたま休診日で、病院に居ましたところ、イオンモール事務所の方がみえましてカート置場に何やら小動物が入り込んで困っているとのこと。
早速、何者か見極めるために出向きました。
下の写真がカートの下に潜り込んだ動物を望遠で撮ったものです。
かなり怯えた感じですが、どうやら狸のようです。
イオンモール内の職員の方々がたくさん集合し始めました。
狸君はカート置場のカート下に籠城を決め込んでおりますので、網で外周を囲んで逃げ口を一か所作り、そこに捕獲籠を置く作戦です。
黄色矢印が捕獲籠です。
奥の方から棒で音を鳴らしながら、捕獲籠へと追い込みをかけます。
何度か失敗しつつも、最後には狸君は捕獲籠へと自ら入りました。
非常に興奮しており、籠の格子をかじったりしてます。
よくよく見るとまだ若い個体です。
気が付くと狸君を取り囲んで黒山の人だかりです。
イオンモールの周辺は山もあり田んぼもありますので、たまたま迷ってイオンモール構内に入り込んでしまったようです。
皆で騒いで狸君を追い込んで可哀そうに思いましたが、お客様に咬みついたりして事故が起こっては大変なことになります。
一時は大変な騒ぎになるかと思いましたが、イオンモール職員の方々の迅速な連携プレーで事なきを得ました。
私どもも病院でエキゾチックアニマルを診察しますが、逃がしてイオンモール内に入り込んだら責任問題となります。
他人事でなく、緊張の瞬間でした。
この狸君、よく見ますと鼻の下に部分に腫瘍が出来ています。
仕事柄、どうしても気になってしまいました。
警備の方に狸君は保健所に連行され、保護されることとなりました。
ヒトと野生動物が互いに棲み分けできているうちは問題はおきません。
山を崩して宅地を増やしていけば、行き場を失った野生動物には、いづれ辛い末路が待っています。
狸に感情移入してしまい、ちょっと落ち込みがちな休診日でした。