カワセミを拾い、健康診断を兼ねて来院された方がみえます。

カワセミはブッポウソウ目カワセミ科カワセミ属に分類される野鳥です。

宝石のヒスイ(翡翠)はこのカワセミの羽根の色に由来して名付けられたそうです。

清流のある環境に棲息する点で、環境汚染の指標ともされている鳥です。

国際自然保護連合によりレッドリストの軽度懸念(LC)の指定を受けているそうです。

各都道府県によっては、カワセミは絶滅危惧Ⅱ類や要保護生物、準絶滅危惧、希少種等といった指定を受けています。

そんなカワセミですが、個人で勝手に飼育することは法律で禁じられています。

今回は、いわゆる緊急保護処置ということになりますが、県の鳥獣保護センター(野鳥園管理事務所)をご紹介させて頂きました。

このカワセミ君、診察した限りでは翼や肢を痛めていることもなく、取り立てて異常な所見は認められませんでした。

写真ではこの美しい翼の色を上手く写すことが出来ませんが、翡翠という名からも、光の当たる角度で微妙なグラディエーション効果があり、見ていて飽きません。

保護された方が飼育したくなる気持ちがわからなくはありません。

しかし、カワセミに限らず野鳥は自然界の生きた餌を捕食して生きていますので、一般の方が飼育するのは無理です。

ましてや鳥獣保護法で守られている動物種です。

保護された方は、まずは都道府県の指示を仰がれるようお願い致します。

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